信頼区間に基づく例数設計

精度ベースでの例数設計、というものもある。推定の幅、信頼区間の幅がせめてこれだけに収まるように、というものだ。SASのPROC POWERで用意されている精度ベースの例数設計はもうちょっと込み入った話になる。例えば、許せる幅が5とした場合、仮定した標準偏差の下でどれだけの例数があれば、この5を下回るか、というのが最初に示したものである。しかしながら、データから得られる信頼区間標準偏差を推定する分だけばらつく。このばらつきを含めて、5未満になる確率を求めることが可能である。これがPROC POWERにおける妥当性に条件をつけていない(unconditional on validity)場合の確率である。妥当性とは「信頼区間がそもそも真値を捉えている」であり、これを条件付けた場合の確率もPROC POWERでは取り扱っている。SASのPROC POWERで用意されている精度ベースの例数設計は、「ある程度の確率(unconditional/conditional)で信頼率(1−α)の信頼区間の幅をある基準hまでに抑えるために必要な症例数を計算する方法」といえる。なお、詳細はSASのonline helpを参照のこと。
SAS online help v9.1.3